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角運動量保存則 \( \omega \)(ギリシャ文字) と \(w \)(アルファベット)は文字の形はよくにているので注意
演習問題4.20と同じ問題

学籍番号
氏  名
下図は角速度 \( \omega \) で回転する腕の長さが異なる散水器のある瞬間のノズル噴流の様子を示している.
角速度 \( \omega \)、散水器に働くトルク \( T_S \,\, [ N \cdot m ] \) および動力 \( L \,\, [ W ] \) の関係式を以下の手順にしたがって求めなさ.
なお,水の密度\( \rho \),散水器の各ノズル噴流の流量は \( Q \)である.
反時計まわりのトルク・角運動量は正の値,ベクトルは \( \vec A \)、その大きさは \( A (\,=\, |\vec A|) \) のように表すことにする.
添字は腕の区別を表している.
1の腕のノズル噴流に関する速度ベクトルを以下に示す.
なお,添字 1 は省略する.
速度大きさ\( r \)方向成分\( \theta \)(円周の接線)方向成分
\( \vec r \)\(r\)\(r \)\(0\)
\( \vec u \)\(u\)\(0 \)\(-u\)
\( \vec v \)\(v\)\(0 \)\( v_\theta \,=\,v \)
\( \vec w \)\(w\)\(0 \)\( w_\theta \,=\,w \)
2の腕腕のノズル噴流に関する速度ベクトルは上の表と同じ関係となるので省略する.

1の腕のノズル噴流によって散水器に作用するトルクを導く.
なお,(1)〜(9)では添字 1 は省略する.
(1) 絶対座標から見た片方のノズル噴流の運動量の\( \theta \) 方向成分は \( \rho Q \times \)()となる.
(2) 絶対座標から見たノズル噴流の角運動量の大きさは ()\( \times \) \( \rho Q \times\)()となる.
次にノズル断面積を \( A \) とすると, ノズル噴流速度は\( w \,=\, \frac{Q}{A}\) と表せるので,流出する角運動量を \( w \) で表すことを考える.
(3) ノズル位置の周速 \( u \,=\,\)()\( \times \)()
(4) ノズル位置の周速度 \( \vec u \), ノズル噴流の絶対速度 \( \vec v \) , ノズル噴流の相対速度(ノズルから見た速度) \( \vec w \) の関係は \( \vec v \,=\,\)()\( + \)()
(5) (4)の \( \theta \) 方向成分の関係は \( v_\theta \,=\,\)()\( - \)()
(6) (5)を(2)に代入すれば, ()\( \times \)\( \rho Q \times \) [ ()\( - \)() ]が、流出する角運動量となる.
(7) 角運動量保存則は、
() \(-\) 流入する角運動量 \(=\) ()
なので,壁面から流体に作用するトルクを \( T_F \) とすれば流体から壁面(散水器)が受けるトルク \( T_S \) は
作用と反作用の関係から,\( T_F = -T_S\) である.
(8) 散水器では流入が \( r\,=\,0 \) の位置であるから(流入する角運動量)\( \,= \,0 \) である.散水器に働くトルク \( T_S \)
\( T_S \,=\, \) ()\( \times \)\( \rho Q \times \) [ ()\( - \)() ]
(9) (8) \( T_S \) の値が負の場合は時計まわりの回転トルクとなるので, \( T_S \) の大きさとしては,
()\( \times \)\( \rho Q \times \) [ ()\( - \)() ] > 0
(10) 2の腕のノズル噴流によって散水器に作用するトルクの関係も 1 と同様なので,1、2の腕の噴流によって散水器が受けるトルクは
【添え字を付ける】

\( T_{S1} = \) ()\( \times \)\( \rho Q \times \) [ ()\( - \)() ]

\( T_{S2} = \) ()\( \times \)\( \rho Q \times \) [ ()\( - \)() ]

となるので,散水器には \( T_{S12} = T_{S1} + T_{S2} \) のトルクが作用する.
したがって,散水器が噴流から受け取る動力は \( L \,=\, \) ()\( \times T_S\) となる.


選択肢

(1)\(\Large v_\theta\) (2)\(\Large r\) (3)\(\Large \omega (オメガ)\) (4)\(\Large \vec w\) (5)\(\Large \vec u\)
(6)\(\Large w_\theta\) (7)\(\Large u\) (8)\(流出する角運動量\) (9)\(流体に作用するトルク\) (10)\(\Large w\)
(11)\(\Large -u\) (12)\(\Large v_r\) (13)\(\Large w_r\) (14)\(流入する角運動量\) (15)\(\Large -\vec w\)
(16)\(\Large -\vec u\) (17)\(壁面に作用するトルク\) (18)\(\Large r_1\) (19)\(\Large w_1\) (20)\(\Large u_1\)
(21)\(\Large r_2\) (22)\(\Large w_2\) (23)\(\Large u_2\)

相対速度